ArrowLake-S で PC を組む (購入・組み立て編)
パーツ選び編 から1か月ほど調べて構成を少し変更。年明けまで待とうかとも思ったけど MSI の「年内に買うと $50 の STEAM コードプレゼント」にまんまと釣られてクリスマス前に購入。
メインの用途はネットサーフィンw でもたまに Unity や UE5、VisualStudio で何か作ったりもするよ!
AAA ゲームが出たらやりたいし OculusLink で STEAM の VR ゲームもやりたい。
でも気になっているのが Witcher IV (2027?)、TES VI (2028?)、Fallout 5 (20xx?) ぐらいなのでその頃には次の Nova Lake が出てるかも… まぁ Windows11 に乗り換えないといけなかったので仕方がない。
今まで使っていた PC | 購入した PC | |
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Case | Fractal Design Define R5 | Fractal Design North XL |
CPU | Core i7-6700K (4.7G OC) | Core Ultra 7 265K |
MB | ASUS MAXIMUS VIII HERO | MSI MEG Z890 CARBON WIFI |
RAM | CORSAIR DDR4-3000MHz 16GB | G.SKILL Trident Z5 RGB (DDR5-8200) 48GB |
PSU | Seasonic SS-760XP2S | SuperFlower LEADEX VII GOLD 850W |
Cooler | CRYORIG R1 Universal | CORSAIR NAUTILUS 360 RS ARGB |
SSD | SAMSUNG SSD 850 EVO 500GB x2 | Crucial T705 2TB + T500 1TB |
HDD | WD Green 3TB + Blue 4TB | WD Blue 8TB |
GPU | MSI RTX 2080 VENTUS 8G OC | (RTX 50x0 待ち) |
在庫と値段からツクモをメインに、RAM は PC工房で、ケースとファンは Amazon で購入。マウスや Type-C→DP 変換ケーブルなど小物も入れると40万をギリ超えちゃった。RTX50x0 は安いと良いなぁ…
お品書き
- Case
デザインに一目惚れした North。無印はちょっと小さいので North XL で。
- CPU
Ultra9 は品薄なので Ultra7。来年の RTX50x0 まで iGPU で耐える(つもりだった)ので F 無しモデルで。
- MB
Z890 ACE は高かったので Z890 Carbon Wifi に。
フロントの Type-C が PD(27W) 対応なのとリアの Type-A がたくさんあって全部 10Gbps なので刺す位置気にしなくて楽かな、と。
- RAM
どうせなら CUDIMM 欲しかったけど手に入りそうな FURY Renegade は電圧が 1.45v とちょっと高めなのとギザギザしたデザインがちょっと好みでなかった、Manta XFinity も1.45vで 8200 は QVL に乗ってるけど、売ってた 8800 はまだ QVL にないので UDIMM の Trident Z5 RGB の 8200MHz に。デザインがかっこ良くて光る奴だ! 電圧は 8200 が 1.35v で 8400 にすると 1.4v になるので 8200 を選択。
- PSU
CPU が 250W 設定でもそこまで使わないことが多いらしいのと RTX50x0 の消費電力も以前の噂ほど高くないらしいので 850W で。
RM850x や YS850 の在庫が無いので海外での評判が良い SuperFlower LEADEX VII GOLD 850W に。Cybernetics Platinum 認証で 100% 日本製コンデンサだ。
12VHPWR(12V-2x6) の専用端子が無いけど 4pin の sense pin は情報をやり取りしているわけではなく短絡状態で供給できる電力を伝えるだけなのでPSU側に専用端子は無くても良いらしい。12VHPWR→12V-2x6 で変わったピンの長さも基板側コネクタの変更なのでケーブルは同じ物のようだ。
- Cooler
MasterLiquid 360 ATMOS と NAUTILUS 360 RS ARGB で悩んだけどファンがデイジーチェーン接続なのとグリスが塗布済みで楽ちんそうだったので NAUTILUS に。
まだレビューがあまりなくて未知の部分が多いけど ArrowLake はそれほど熱くならないようなのでどれでも大差ないかな?
CORSAIR だけど iCUE Link じゃなくてマザボの Addressable RGB で制御できる。ゼロRPM対応って事だけどアイドル時ならファン回さず行けるんかな?
- SSD
速くて熱くならない SM2508 搭載のが出るのを期待してたんだけどなかなか出てきませんね…
Phison E31T 搭載のもポチポチ出始めているけど 10000MB/s 前後で今一つインパクトに欠ける。
体感はできないと思うけどロマンを求めて T705 で。
- FAN
フロントも光らせたいのでケース付属ファンを交換。
筐体内を正圧にしたいのでAIOクーラーのファンと比べてエアフローの大きい奴でデイジーチェーン接続できるのが良いな。
Thermalright TL-C14C-S も安くて良さそうなんだけど少し奮発してケース付属ファンの RGB バージョンである Fractal Design Aspect 14 RGB PWM と クーラー付属ファンの 140mm バージョンである CORSAIR RS140 ARGB で悩む。クーラーファンと揃えた方が色味に統一感が出るかなと CORSAIR で。(別の色で光らせる予定だけど…)
- その他
RTX50x0 が出るまで1か月ちょいなのでそれまで iGPU で。hdmi ポートしかないので Amazon Basic の Type-C→DP のケーブルも購入。マウスも G502 X PLUS にしてみた (が… 後述)。
キャンペーン
いろいろキャンペーンやっているのでお忘れなく。
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MSIのキャンペーンは応募した翌日にはコードが届いた。$50 は 8300 円ほどでした。引き換えるタイミング考えたほうが良かったのか?
組み立てる
マザボを取り付ける前
- MBのシリアル
キャンペーンに応募する場合など、箱でなく MB のシリアルコード写真が必要な場合があるので組み立てる前に確認して必要なら写真を撮っておく。
- マザボの適正取付トルク
今回買った Z890 Carbon Wifi は取説によると適正取付トルクは 0.3N・m
手元の電ドラボールは最低でも 1.2N・m あるので注意。
- 電源の上下
セミファンレスでも底面吸気にする場合はファンレス動作を推奨していないメーカーがある。例えば Seasonic はインストールガイドで Hybrid モード時は上向きに付けることを推奨している。長く使う予定なので常時回転にしてみた。
North XL
- 使い捨てカイロぐらいの巨大シリカゲルが入っていたw
- フロントパネルは木の部分だけじゃなく周囲の黒いフレームごと外れるので間違わないように。(悩んだ)
- サイドパネルがハンドスクリューでとめるタイプなのがいまいち (Define R5 はカシャッと固定できた)。
- トップパネルは革のプルタブが付いていておしゃれだけど固定されてないので持つとき外れそうになる。
- フロントのオーディオジャックはヘッドホンとマイクが別れているタイプで4極のヘッドセットなら変換ケーブルが必要。(ちなみに4極端子はマイクとグランドの配置が入れ替わっている CTIA 規格と OMTP 規格がある。国内では CTIA が多いみたいだけど変換コネクタで CTIA 非対応のものもあるので注意。→ Sonyの対応表)
- 広いので MB の取り付けは楽だけど電源シュラウドのせいで下側のコネクタに少しアクセスしにくい。
でもかっこいいので許す!
Z890 CARBON WIFI
- マザボの M.2 の一番上の Gen5 スロットはカチャってなるやつじゃなくプラパーツを半回転させて固定するタイプだ… 何故だろう?
- 背面 USB の Type-A のうち上2個以外は内部でHub経由。上2個は Flash BIOS などにも使うのでキーボード類はここ以外に挿すべし。
- 主電源を切る(電源ケーブルを抜く)とBIOS設定がリセットされる?
XMP 設定やファンカーブがリセットされる。→ BIOS 1.A41 に更新したらなおったっぽい。(ちなみにバックアップのコイン電池は VRM ヒートシンクを外さないと見えない模様)
- フロントの Type-C 端子は Quest3 を繋ぐと正常に PD 充電されるけど
スマホ (AQUOS R9) を繋ぐと接続/切断が繰り返されて使えたもんじゃない… ファイル転送などは Type-A 端子を使えば大丈夫なのでそれほど困らないけど…何故だろう? → 他のマザボ/スマホだけど似た症状がMSIのフォーラムで報告されているみたい。→ 2025-03-17 公開の PD FW (バージョンは多分114) にアップデートしたら直った。スマホも正常にPDで充電できる。
ちなみに充電状況が確認できてちょっと嬉しいw
初回起動時
- 今回は大丈夫だったが DDR5 メモリは初回起動時に15分ほどかかる場合があるらしい。
Windows インストール
- 余っていた怪しい HDMI ケーブルで 4k モニタに繋ぐとインストール画面が乱れた。(BIOS画面は正常) ちゃんとしたケーブルを使いましょう。
- Windowsインストール中にネットワークドライバが無い。
有線で接続するかメーカーサイトからダウンロードしてUSBにコピーしたフォルダを指定すれば探してくれる (昔みたいに inf ファイルを探さなくて良いようだ)。Wifi なら WPS での設定も可。
開発者ドライブ
開発者ドライブ (Dev Drive) って機能があるらしい。NTFS ではなく ReFS を使ってプロジェクトやパッケージキャッシュをここに置くと 25% 速いらしい。
Microsoft Defender の挙動も変わる(変えられる)みたい。
Dドライブは開発者ドライブにしてみた。(VisualStudio は開発者ドライブがあればそちらを優先するようだ。確かに新規プロジェクトを作ると D:/source/ に作られた)
ただ Dドライブは PCIe Gen4 なんだよな… CrystalDiskMark だとランダムで 35% ほど Gen5 のほうが早いのだが… Gen5 の普通のディレクトリと Gen4 の開発者ドライブではどっちが速いんだろう? (後で試す) → 試してみました。
第一印象
OSのインストールが終わったので Windows メモリ診断ツールと念の為 Memtest 86 もかけてみた。特に問題なし。順調すぎてネタがないね…
フロントファンはもう少し電球色っぽくしたかったんだけどリアルタイムでプレビューできないので色選びが難しい。ラジエータのファンは CPU 温度に応じて 消灯→黄色→赤 にしたかったんだけど Mistic Light がバグってて(?) 緑→青→赤 から変えられない… 温度も設定できないし。→ MSI Center 2.0.46.0 にアップデートするとアプリ上は色や温度が変えられるようになったけどハード的に反映されないなぁ… (BIOS:7E17v1A41, eSIO FW:2) → BIOS 7E17v1A54, MSI Center 2.0.50 で色はハード的にも反映されるようになった?(温度は書き換えられるけど反映されないみたい)。でもデフォルトのグラデの色の変わり方がギクシャクするようになった気がする…
ラジエータがあまり光を通さないようで上面はあまり光らないけどサイドのメッシュに照り返してこれはこれであり。
メッシュ越しも怪しいサーバーみたいでかっこいい!
側面がメッシュなので五月蝿くないか心配だったけどテーブルの下 (足元) に置いてアイドル時はほぼ無音。
アイドル時、CPUは31度、T500が35度、T705は48度。T705 はやはり熱い。
CineBench 中の CPU は67度ぐらい。ファンの回転数は上がるけど低めの音なので不快ではない。
SSDのオーバープロビジョニング
Crucial の Storage Executive でT500のファームウェアが古かったのでアップデートしたついでにオーバープロビジョニング領域を設定しようとしたら自分で領域を確保しないといけない?しかも左隣にドライブレターが必要だとか。普通端っこは回復パーティションだよねぇ… なんとか誤魔化せないかパーティション弄っていたら OS を再インストールする羽目になって結局オーバープロビジョニング無しで運用することにした。
(Samsung Magician は自動で領域を確保してくれて変な制約もなかった)
ベンチマーク
その T705 の CrystalDiskMark 、ネットでは 14000 台の結果を見かけるけどそれと比べてなんか遅いね… ArrowLake だからなのか何か設定が良くないのか…
デフォルト状態とメモリのみXMP設定に変えたものでベンチマーク。(Biosアップデートし忘れていたのでマイクロコードは 0x110 のまま)
Default(5600MHz) | XMP(8200MHz) | |
---|---|---|
CrystalDiskMark Seq1M Q8T1 | 12345.83/12485.89 | 12301.77/12411.19 |
CrystalDiskMark Seq128K Q32T1 | 12204.10/11916.29 | 12180.33/11851.36 |
CrystalDiskMark RND4K Q32T16 | 6352.22/3946.63 | 6375.33/3860.12 |
CrystalDiskMark RND4K Q1T1 | 76.33/149.81 | 76.23/145.02 |
CineBench 2024 (Multi) | 1984pts | 2119pts |
CineBench 2024 (Single) | 115pts | 123pts |
FF XIV 黄金のレガシー 4K 高品質 | 1532 (FPS:9.8 LT:19.1) | 1778 (FPS:11.7 LT:17.218) |
内蔵GPUでも思ったよりは動くかな。でもメモリを XMP 設定にするとFFベンチで画面の乱れが発生。
(後半のエフェクトが多いシーンだともっと酷いことになるけどWin+Gで起動する録画ツールも落ちてまともに録画できない)
メモリ不良かと思って再度 Memtest86 走らせたけど問題なし。内蔵GPUがオーバークロックメモリに対応できないんですかね? 仕方がないので古いPCから RTX2080 を移植。
ここで Bios もアップデートしたので以下マイクロコードは 0x112。
SCORE: 10302
平均フレームレート: 67.76508
最低フレームレート: 45
評価: 快適
ローディングタイム: 合計 8.346sec
最高品質でも
SCORE: 9537
平均フレームレート: 63.43312
最低フレームレート: 37
評価: 快適
ローディングタイム: 合計 8.255sec
RTX2080 まだまだイケますねw
G502 X PLUS
- G502 X PLUS は持った感じはほぼ G502 初代と同じ。重さは軽くなっている。
- DPI シフトボタンが近くなったけど磁石で付いているカバーの前後を入れ替えると初代と同じ感じになる。付属の別パーツに付け替えれば完全無効化も可能。
- ボタンが LIGHTFORCE スイッチになって初代がカチカチだとするとカチョカチョって感じ。悪くない。
- LIGHTSPEED ワイヤレスだからか無線によるラグは感じない。
- デュアルモードスクロールホイール (旧ハイパーファストモード) は健在だけどホイールの質量がかなり変わっている。全力で回して指で止めたとき、初代は指の皮が削れそうになるけど今のは摩擦なくピタッと止まる程度。普段フリースピンのモードで使ってるんだけど軽すぎてマウスを動かした時にちょっと回っちゃうことがある… 個人的には初代の方が好きかも。
- ビックバイパーみたいに二つに分かれていた先っぽは普通になった。でもここが光るわけでもないのに先端だけスモークの透明パーツになっていて謎のこだわりを感じるw
ホイール不良?
当初から「たまになんか動く?」と思ってたんだけど、あまりにも頻発するため再現条件を調べると
→ホイールが特定の回転位置にある時マウスを動かすと意図しないスクロールが発生することが多い
→横から見るとラバーが偏心している(動画参照)。このせいか?
→マウスを動かしながらホイールを少しずつ回して意図しないスクロールが発生したら90度ぐらいホイールを戻してマウスを左右に動かすとほぼ100%再現
ということでサポートに問い合わせたところ交換品を送ってくれることになりました。くるくる回るホイールは G500、G502(初代)、Pop Mouse と3台あるけど、どれも目視ではブレているように見えないのでやはり個体不良なんですかね? 届いたら追記します。 → 届きました。横から見てもホイールのゆらぎはないし意図しないスクロールも発生しない。やはり前のが不良品だったようです。でもやはりもう少し重さのあるホイールのほうが好きだなぁ。
RS140 ARGB 140mm PWM
ここまで順調だったのですがたまにカリカリ音がするんですよ。壊れかけのHDDのようでもありケーブルかコネクタがぷらぷらして何かに当たっているようでもあり…
サイドカバーを開けてガン見していると鳴らないので特定に時間がかかったけどベンチマークを回したり Unity でコンパイルしたり負荷をかけると起こりやすいことに気づいてよく見るとフロント上寄りから聞こえる。
フロントファンはケースのファン Hub に繋いでいたので右カバーを開けて一個ずつコネクタを抜くとやはりフロント一番上のファンが原因みたい。ファンは RS140 ARGB 140mm PWM、2個セットx2 の4個買ったうちの1個。
とりあえず不良品を取り外してリアファンをフロントに移設。リアファンはケース付属の光らないファンに交換した。
机の上に置いてケーブルが干渉してないことも確認して通電しても異音はするので不良で確定。
コルセアの保証交換
コルセアのサイトで RMA の手続きを行う。シリアル番号の写真と購入証明書が必要。
先に不良品を送る標準 RMA と交換品を先に送ってもらう高度な RMA があるらしい。(高度なのはクレカを登録して商品代金が引き落とされ、不良品到着後返金されるようだ)
登録フォームでは日本語で住所を書いたけど英語表記の住所を送れとか2個セットで返却するか1個だけかとか何度かメールでやり取り。住所を送れとかの定型文は英語の下に日本語も付いているけど基本的に英語でのやり取りになる。(たぶん日本語でも大丈夫だとは思うけど機械翻訳での対応になると思う)
年末で混んでいたのかこちらの回答の後、「Pendingされてるから早くしろ」って自動送信っぽいメールが来て「お前が早くしろ」って返信したり一波乱あったけど最終的に「特例として交換品を送るので不良品は処分しろ」って事になった。
ここまで約5日。英語でのやり取りが不便だけど手間のかからない方法に落ち着いたのでまぁ満足。大晦日に深圳から DHL で発送されて1週間ほどで到着。動作確認OK。
でもリアファンを光らせると夜、背後の壁が艶めかしく照らされて淫らな気分になるので光らないほうが良いかな… 交換品はフロントファンが壊れたときの交換用に取っておこう。
設定編につづく